息をするように嘘を吐く

「この世界はやさしい - ingakouryuu’s blog」を読んで。

 

この世界がやさしいと思ったことが私にはない。だが、この世界は美しいと心に言い聞かせる日がある。それは仕事帰りの夕焼けで赤くなった空を眺める時に、だ。本当は美しいなどと思っていないのだがな。それでもそう思わねば仕事で疲れた身体と心は癒せないのだ。そうやって私は自分で自分を癒している。言葉で。思いで。信念で。

 

ingakouryuu氏の生い立ちは、私とは勿論違う。もし、私がingakouryuu氏と同じような生い立ちだったとしたら、今の私はどうなっただろうか。もしかしたら、もうちょっとましな人間になっていたのかもしれない。そういえば、昔、母親から聞かされた話で、私も母子家庭になる可能性があったのだったな。時々思うよ。母子家庭で母親と二人だけで暮らしていたら、どんな未来が待っていたんだろう、と。少しは何かに感謝するような人間になっていたのかもしれない。そして、世界はやさしいと思うようになっていたのかもしれぬ。なんて、な。