その名前は先生となるべき人だった

その人の名前を紙面で見つけ、ああ、矢張りまだ生きておられたかと思ったものだった。もうとっくの昔に亡くなっていたと思っていたのだから。幼い頃、その人の名前が聞いたことない変わった名前でずっと印象に残っていた。苗字も名前もどちらも変わった名前だった。その人との思い出はあまり記憶にない。それでも大人になるまでずっと年賀状を送り続けていたのだが、ある事がきっかけとなり送らなくなったな。どうされてるいるだろうかと気にはなっていたのだが。そんなにも高齢になるまで生きていたとは。何人も恩師を見送ってきた。そのほとんどが今はもう生きてはいない。彼らとの思い出はずっと私の心に残り続ける。私が死する時まで。