夢物語に救われる

ある人が、現実はそんなに簡単なものじゃないと言っていた。本当にそうだと思う。現実の世界は思い通りにならないことが多過ぎて、それが受け入れられない自分には本当に生き難い世界だ。だが、なかなか自ら死を選ぶわけにもいかず、何とか今を誤魔化してでも生き続けなくてはならない。その為に物語は存在するのだ。幼い頃から私はそうやって何とか生きてきた。勿論、そんな私に振り回されて私のせいで生き難くなっていた人達もいただろう。いや、実際にいたのだが。それはそれで申し訳ないと今は思うが、こちらだって生きるのに必死なのだ。と、言い訳をほざきつつ、自分を正当化して、今日もまた私にとっての夢物語を読み続けるのだ。矢張り私は最低な人間なのだな。