トリガーの安全装置をくれ

ある人の記事を読んで思い出したのが、少し前までドラマでやっていた主人公のことを思い出した。書かれていることにほとんど関係なく、何故、それを読んでそっちを思い出すと言われるレベルの話だ。そういう前置きで書く。

 

人を殺したいと思ったことがある人はどれくらいいるだろう。

 

まったくいないわけではないだろう。これだけ幾つもの殺人事件が起こっているわけだから、実際に殺した人は殺したいと思って殺した人だろうからな。もちろん、殺人の加害者のすべてが殺したいから殺したわけではなく、やむを得ず殺してしまった、とか、はずみで殺してしまった、とか、とにかく殺したくて殺したわけではない場合も多いだろうがな。だがしかし、殺してやるという強い決意でもって殺す人も確実にいることは間違いない。以前、自分を殺したいなら殺せ、だが、自分も死ぬ覚悟をしてこい、というようなことを言っていた人がいた。人を殺すということはそれくらいの覚悟をしなければならないということをその人は言ったのだろう。しかし、殺人のほとんどはその覚悟なしで行われることが多いのだろうと私は思うよ。実に安易に行われるのだと。

 

自分で言うのもなんだが、私は人を殺す人の気持ちや動機等の理由とかを人よりは多少理解できる方だと思っている。私自身は人を殺したいという強い動機を持ったことは今までにはなかったが、それはたんに自分が直接的な犯罪者になりたくないというだけに過ぎない。幼い頃から今まで誰かを殺したいとか死んでほしいとか考えたこともなかったからな。それはそれだけ他人に強い関心がなかったからであるのだが、大人になった今は、子供の頃と違って多少は社会や他人と関わらないと生きていけないこともあり、どうしたって相性のあわない他人を無視するわけにはいかなくなった。そうなるとどうしても自分の前からその人を排除したいという気持ちが出てくる。なので、今は私にもそれなりに死んでほしいと思う誰かがいるわけだ。ただ、直接的に自分の手で排除するところまではまだいっていない。私もまだやりたいことや読みたい物があるからな。それらが他人に手をかけることでできなくなるとしたら我慢するしかない。それか、自分が手を下すことなく、何とかその人が病気や事故で今すぐ亡くなってくれないかと心で願う。これも立派な殺人かもしれないよな。もし、自分に特別な能力があった場合、その強い気持ちが何らかの影響を現実に及ぼして、相手を死に追いやることもあるかもしれないからだ。

 

本当に私は何をするかわからない危険人物だよな。そうならない為に日々、そうならない為の自制を保つ為に今は精一杯生きているといったところか。だが、それがとても辛い。相手を死なせてしまう前にどうか私の命をなくしてほしい。それが今の私の唯一の願いかもしれない。