真実を知る想像力

特定の外国人と仲良くすると、それを咎める人というのは一定数出てくる。それは、たいていは、その人がその特定の外国人と何らかのトラブルがあったからというのもある。確かに、私も学生の頃に外国人ではないが、国内のある地域出身の人の人となりのせいで、その地域の人を悪く思っていたこともあり、気持ちはわからないではない。つまり、狭い視野でしか見ていないからそういうことが起きるのだ。だから、ネットの情報だけで特定の国の人と仲良くするのを咎めることは愚かなことではある。とはいえ、だからといって、自分は国外に出て、その国の人と直接触れ合って、そんな人ばかりではないと感じることが素晴らしいとは思わない。たとえ、国外に出ずとも、その国の人のことは理解できるし、想像力の力を見くびってはいけない。「直接」というものには確かに多大な力があるだろうが、此処に居て、様々な情報を得て想像力で相手を知る、そういうことが出来る人間もいるということをその人には知ってほしい。つまり、結局は人間性の問題なんだよ。その国外に出て外国人のことを理解したと言った人も、たとえ国外に一度も出なくてもその国の人のことを理解できるはずだ。その人の言い方も、国外に一歩も出ない人間のことを逆に咎めているように見える。私は国外に出たいとも思っていないので、その人の言い方に少なからず咎められた気分になって不快に思った。その人はきっとそんなつもりでは言ってないと反論するかもしれないが。それでも、此方側がそう感じてしまうことは仕方ない事だ。発する言葉というものは本当に怖い。その人にとっては「曲解している」と思うかもしれないが、誰かはこんなふうに思ってしまう事も出てくるということを、発信する人間はゆめゆめ忘れてはいけない。私はそう思うよ。