別れた人の話

何時の日も別れというものは辛い。その人も死ぬまで一緒にいられると思った人だったのだが、どうも私には他人とはちゃんとした付き合いができない性質があるようで、その人とも辛い別れを経験した。だから、その人が自傷した腕をブログに掲載し出した頃には、すでに私はその人とは別れた後だった。だが、その人は気づいていたと思う。私が見ていたのを。すべては私と別れた後の話。それより以前は、その人がそういった病気であることも私は気づかなかった。後で思えば兆候は出ていたんだが。父親に虐待されていたこととか、そういうのを考えればそうなってもおかしくなかったわけだしな。しかし、その人と似たような境遇だった他の友人は、病気にならなかったから、同じ境遇だからといって同じようになるとは限らない。とはいえ、矢張りその人は病気だったんだろう。そして、私に知らせたくなくて黙っていたかもしれない。今、その人はほとんどネットに出てこない。もしかしたら出てきているかもしれないが、私の知れる範囲では、その人の姿は見ない。本当に元気でいてくれたらいいと思うんだが。