私は許せる


「ヘボメガネ一進一退 - 他人を見下して優越感を感じる奴は許せない」を読んで。


だけど、こんな偉そうなことを言う自分も褒められた人間じゃないのも確かだ。だって、短絡的な思考でもってオタクを見下している人を見て、僕も彼らを見下しているのだから。そうやって同じやり方で僕も自尊心を満たしている訳だ。


で、結局同じ事をしているにも関わらず、「その構造に気がついてる分だけ自分のほうがマシだろ」なんて風に考えて上に立とうとしている僕は、そういう狡猾な分、ひょっとすると彼らよりも性質が悪いのかも知れない。オタクを蔑んで優越感を抱く人が許せないのに、自分もその優越感ゲームから抜け出せていなくて、自己嫌悪だ……orz


私は優越感を感じて他人を見下す人間が大嫌いだった。だが、今はそうでもない。自分自身がそういった人間を「可哀相な奴」とレッテル貼りをする事によって見下しているからだ。矢張り、大抵の者はそうやって自分を保っているものだと思っている。「自分は違う」と言う者を私は信じない。無意識にも他人を多少は見下してるものだと。見下すという言い方が悪ければ「私は許すよ」という言い方でもいい。同じ意味だと私は思っている。


その構造に気付いてマシだと思う事が狡猾なのだという事は、分かる者には分かっている事だ。だがしかし、それをあえてこの様に書く事は悪い事じゃないと私は思うよ。氏は自己嫌悪に陥っているという事だが、それだけで少なくとも私のhebomegane氏への好感度は上がった。これは良い記事だった。文章で人を惹き付ける、人を惚れさせる力がある。羨ましい。