誰一人傷つかない表現なんてない

誰も傷つけない表現などないと書いている人がいた。それは昔から誰もが書いてきたことであり、私自身もどこかで書いたことがある。自分が書いたものが誰一人として傷つけたことはないと言い切る人はいないと思うが、それでも今書いている文章が誰かを傷つけるかもしれないと覚悟をして書いている人は少ないと思う。自分が書いた文章で「傷つきました」と直接言ってこられた人が寝耳に水状態で困惑したコメントを掲載していることがあるからだ。実は過去に私もそうだった。書かれていることはそんなに酷い内容ではないとは思ったのだが、それを書いたことで「傷つきました」とある人に言われて初めて「そうなのか」と気づいたからだ。なるほど、こういうことでも傷つく人はいるのだと気づかされた。どんなに良い事を書いていても、どんなにのんびりのほほんとした内容のものを書いていても、それだけで傷つく人は出てくる。99人が癒されましたと言われる内容でも、たった一人「傷つきました」という人は出てくるはずだ。それをちゃんとわかった上で私達は文章を書いていかなければならない。だから、誰も傷つけたくないという人は絶対に公の場所で書いてはいけない。文章を書いて万人に発表する人は、それを忘れないで書いていってほしい。自戒を込めて。