「自分が平凡であることを受け入れること」と言ったのは、今は亡き、私の尊敬する人だったのだが、若い頃はなかなかそれを受け入れることが出来なかったな。それを言ったその人が、平凡とは違う非凡な人だったからというのもあるのだが、よく考えたら、平凡な人はそんなことは言わない、か。非凡な人が幸せであることはほとんどないというのは今の私にもわかる。だから、そういった言葉はむしろ非凡な人だからこそ言える言葉なのだ。
子供の頃は非凡に生きたいと願ったものだった。だがしかし、大人になった今は平凡に生きたいと思うようになった。とはいえ、その平凡に生きるということがなかなかに難しいことを痛感している。もちろん、非凡な生き方をしている人からしたら、私は十分に平凡な生き方をしているのだと思う。だが、それなりに非凡なのではないかと思う自分の人生は、考え方次第なのだなと気づかされた。自分にとっての平凡非凡が、他人にとってはまた違うのだと気づかされ、それらを忘れずに、自分なりに平凡に生きていきたい。
