あなたが死にたくなるのはどういう時だ?

中学の頃に通っていた学校の傍を通った。記憶の中の校舎や体育館とは全く様子が変わっていて、もう母校とは言えないくらいの様変わりをしていた。ああ、私達が通った学校はもうどこにも存在しないのだ。記憶の中ではいくらでも思い出せるが、だがしかし、その記憶の中の外観や学校内はもう存在しない。それに思いを馳せることは、こう何ともいえない気持ちを抱かせる。時は確実に流れゆく。現在が不幸であるなら早く流れて欲しいとは思うのだが、早く流れれば流れるほど、私が存在しない時がくるのも早まるわけだ。私のこの記憶や考え気持ち想いが何時か消えてなくなる時が必ずやってくるのだ。それが私はどうしても信じられない。

 

はるか昔に学校の中庭で瞑想をしたあの時の子供はいつか自分にこんな未来がくるとは露とも思っていなかっただろう。まるで時が止まったような時間をあの時に感じていたのに、あれからどれだけの年月が過ぎたことか。ある人はキラキラとした青春時代を描いたような物語に出会うと死にたくなるということらしいが、私はそういうのではなく、自分の過去の学校生活や日常生活を思い出すと死にたくなる。人は、当時経験してないから死にたくなるのかもしれないが、私に限り、経験したことないようなことより、むしろ経験したことを思い出すことで死にたくなるな。それが私という人間の本質なのだ。

 

あなたが死にたくなる時はどういう時だろうか。私はそれを知りたい。