別れた相手で今でも一番引き摺られている相手は確かに君だ。
酷い別れ方をした。
私は君を裏切ったのだ。
君の信頼を。
何故、そんなことができたのだろう。
君と過ごした日々は楽しかったはずなのに。
たった一度だけ、君の実家に行ったことはあった。
が、一人暮らしを始めた君の住まいには行ったことはなかった。
その頃にはもう私達は別れてしまっていたから。
君が好きだった歌だ。
君がこの世からいなくなってから私はこの歌が流れてくると
どうしても君を思い出してしまう。
叶うならあの頃に戻りたい。
君と楽しく過ごしたあの日々に。
だが、それはもう絶対に叶わないのだ。
君はもういないのだから。
この世界の何処を探しても君はいない。
君の魂は何処を彷徨っているのだろうね。
こんなくだらないものを書いている私を
其処の暗闇からじっと見詰めているのかもしれぬ。
そうであればいいのにと実は思っていたりする。
魂でもいい。
君に逢いたい。
逢って叱られたい。
「何を焦っているの」
過ぎる日に君はそう言ってくれてたね。
今の私を見たら君はどんな言葉で叱ってくれるのだろう。
「もっとしっかりしなさい」
もしかしたらそう叱るかもしれぬ。
かつての友よ。
流れる季節に逆らってでも
私は君のいる其処に戻りたい。