何処にでも行けるさ君となら


「もちがやります’目を開く」を読んで。


下を向いて独り言を言っている君に会ったら、わたしはアリになって見上げよう。君の口から落ちるたくさんの言葉の欠片にうずもれながら、自慢の複眼すべてに君の瞳を映しこんで、輝きを200倍に増量させる。君が「上から目線」ならわたしは蛙になって額と鼻の間に跳ねて逆さにくっついて穴みたいな瞳の古池に眠たげな目を映しかえす。そうすればきっとわかる。自分がどんなアリでどんな蛙で君はどんなきみか。どこにゆけばいいのか、なにをすればいいのか。


何故だろう。涙が出てきたよ。笑いながら笑っているよ。



一緒に旅立とうか。君が傍で見詰めてくれていたら何処までも飛んでいけそうだ。