それでも願わずにはいられない


「しあわせは日々のなか 更新されているだけで嬉しくなる場所」を読んで。


私にも更新されているだけで嬉しくなるサイトがある。たった一行でも日記が書かれているとか、掲示板の書き込みへのレスがあったとか、サイトの玄関に何かちょっとした動きがあったとか、そういう些細な動きだけで安心するのである。


そのサイトがサイトとしてその場所にあるだけで嬉しくなるというか。管理人さんの生存が確認できるだけでほっとするというか。


私が見守っている幾つかのサイトやブログには半年や一年も更新されていないものもある。中には三年以上そのままという全く動きのないサイトもある。それでも定期的に私はそのサイトにお邪魔をする。流石にもう戻っては来ないのかもしれないという気持ちも無い訳ではないが、それでも何ヶ月かに一度は変わらぬ画面を見つめては、過ぎし日の交流に思いを馳せては画面を閉じるのだ。


画面の向こうのあなたは今何処に。私の前を一体何人の人々が通り過ぎていったのだろう。今知り合った人々の中にも此れから三年、五年と時が過ぎ行くにつれて私の前から去っていく人もいるのだろうな。今此処を見ているあなたは如何だろうか。永遠の繋がりなど無いという事は分かってはいても、それでもそれを願わずにはいられない。永遠に続く想いや繋がりを。今夜もまた更新されないその場所を私は見に行くことだろう。その人の微かに残る残像を感じる為に。