意思疎通としてブログを使う


「もっぱら はてな出張所 - in the sun」を読んで。


まず筆者の「全部、伝えるべき感想が、伝えたいように伝わらなかったことを、軽く、後悔している」と書かれていた事について。私の読解力の無さから伝わらなかったという事も考えられるという事を書いておく。


筆者は私が自分に似ていると思い、私が「自分とは正反対の人間に惹かれる」という言葉で自分には興味を持たないだろうと結論付けたわけであるが、考えてみれば私の言葉でその様に思ってしまう事は、私にも容易に想像が出来た筈だ。自分もその様に書かれていたら「この人は私のような人間は好きではないらしい」と思ってしまう人間であったというのに、それに気が付かないというのも何とも間抜けな事だったな。
ただ、私は自分に似ている人間に興味を示さないとは書いていないし、筆者もそれに気付いてくれたようだが。


そこで考えてみた。必ずしも「自分とは正反対だから惹かれる」とか「自分に似ているから惹かれる」というものでもないかなと。当たり前の事ではあるのだが、それだけの条件で必ず相手に興味を持つというものでもない。
ただ、興味を持った相手について振り返ってみると「正反対」か「酷似」かのそのどちらかだっただけに過ぎず、全く似ていないからとかとてもよく似ているからが興味を持つ前提なのだというわけではないのだね。
矢張り最初は書かれている文体や気になるキーワード、私が興味を持っている話題を書いている事から惹かれていったようだ。
そして、後もう一つ、今回のように「私に興味を持ってくれる相手」の場合は無条件で興味を持つようだ。


自分に興味を持ってくれる相手に興味を持つという事は、考えてみれば興味を無くしてしまう場合も有り得る。それは後に人間関係に亀裂が入って要らぬ諍いへと発展する事もあるわけだが、それを念頭に置いて付き合うというのも私は悪い事ではないなと今は思っている。
絶対に壊れないよという事は簡単なのだが、絶対にという言葉はあまり口にしない方がいいのかもしれない。その言葉に呪縛されて冷静な判断が出来なくなるようなそんな気がしている。
自分とは正反対の人間に対しても、元々が考えなどが違うという事で付き合うのにも慎重になるわけで、それが付き合う面でプラスに働くだろう。完全に相手を理解出来ないにしても理解したいという気持ちが強く働くわけであるから、謙虚な気持ちで一歩引いた関係を保つ事も出来るからだ。そういう関係ではなかなか亀裂が入る事もない。だが、強く深く相手と繋がりたい場合は結局は壊れてしまう仲でもあるな。
私の場合は相手が似過ぎている場合に心の何処かで警鐘が鳴っているのを感じるのだが、これも自衛と言えるだろう。昔はそれが無かったので、特に似ている人間とは上手くいったためしはなかった。
だが、今はそういう事もないだろうと思っている。
つまりは、結局は、何事も心の持ちようなのだという事だ。理解しようという気持ちさえあれば大抵の付き合いは成立するのかもしれない。そんな風に思い始めているよ。


話は変わって。筆者はブログをコミュニケーションの場としているようだ。それは筆者の言葉に述べられていた事なのだが。


勿論、ブログはブログの方法論があるし、一概に言えない部分もあろうとは思うが、ブログを、自分のメモ帳(まぁ、もっぱら はてな出張所も、半分、メモ帳と化しているのだが)の用途として使う人以外は、ブログを、意思疎通の場として使っているのだろうから、「ブログ論は、コミュニケーション/ディスコミュニケーション論である」と思うわけである


私のブログは意思疎通の場所という使い方をしていたつもりはなかったが、結局はこうして誰かが私の書いた物に言及をしてくれ、私もそれについてまた考えを膨らませて相手に返すという事をしているわけだ。これも立派なコミュニケーションとも言えるわけだ。
私の書いた物は不特定多数が読む事は出来るが不特定多数に向けられた物ではなく、一人に対して向けられて書いている物がほとんどである。これが私流のコミュニケーションとも言えるのだろうな。
そして「自分は、結局、何も理解せずに、xuraさんが嫌がっている、知ったかぶりをしてしまっていたのだな」とショックを受けたという筆者であるが、そう悲観するほどでもないと私は思ったよ。誰も初めから相手を理解など出来はしない。理解せずに知ったかぶりをしても私は構わないと思っている。少なくとも私は知ったかぶりをされてもそれ程気にしない。
理解は此れからしていけばいいんじゃないかな。そう思ったよ。


後、私の此処での書き方であるが、書いている相手を名前では呼ばない事にしている。そういうスタイルなので名前を書かない事で不快に思ったのなら謝罪する。申し訳ない。


【追記】HNについては言及しようかどうしようかと思っていたが、此処での私のスタイルを書く良い機会だと思って書かせて頂いた。
私は此処では日常的な事を書くつもりはないので、私の人物像を特定するのは難しいと思うよ。それもあって直接的な繋がりはしない方がいいかなとも思っている。