憎んでも生きていて欲しい

その人のブログはアンテナに入れていて更新されたら読みに行っていた。ちゃんと生存しているかどうかを確かめるために、なのだが。それが、いつの間にか記事が全部削除されていて、新しいブログも一年前の日付のまま(それが本当にその一年前の日付かどうかはわからない)一つだけの記事をあげたまま更新が停止していた。だが、ブクマはしているらしく、ああ、死んだというわけではないのだなと思ったよ。

 

そんな感じでアンテナから削除できないブログが幾つもある。生きているのか死んでいるのかわからない。だが、たとえ亡くなっていたとしても、どうだろうか、私は悲しいと思うだろうか。ネットだけの繋がりでしかない相手については、やはり、どうしてもその死を信じられないかもしれない。とはいえ、本当は死んでいないとしても、もう二度と文字での会話が出来ないとしたら、それはもう死別したと同じことだよな。


今まで生きてきて、リアルで何人もの知り合いの死出の旅立ちを見送ってきたが、私は悲しいと思ったことがなかったように思う。とある人の死を経験する前は一度も悲しいと思ったことはなかったな。だから、私はどこか心が壊れているのかもしれないとは思ったこともある。

 

ああ、それでも、何年も前に一度、とある人のことを思って号泣したことがあった。別にその人は死んだわけではないのだが。ただ、ネットで知り合った人の中で一番大切に思っていた相手だった。あの人は今どうしているだろうか。私を今でも憎んでいるだろうか。憎んでもいいから生きていてほしい。心からそう思う。