求める答えは闇の向こうにはない


欲しいと思うものに手を伸ばす。それが出来るだけまだましだと私は思っている。私もわかっているのだ。私の求める答えは闇の向こうにはないのだということは。だが、私は美しく輝く光に手を伸ばすことも出来ずに漆黒の闇ばかりに目を向ける。それが美しいのだと思い込んで。私は何が美しくて何が醜いのかがわからないのだ。私の感覚は人とは違っているのかもしれない。だが、それもわからない。私は己自身でさえも信じきることができない。自分の中に定義を持っている人を心から羨ましく思う。私もそんな人から抱きしめられたい。抱きしめて頭を優しく撫でられたい。