信じさせてくれ


「例えば本当のことを知りたいので「本当のことを言ってほしい」と言う。そのくせ戻ってきた言葉を決して信じないのは、相手のせいじゃない。わたしのせいだ。わたしは「本当のこと」なんてもう絶滅してしまったに違いないとでも思っているようだ。というものなんだか嘘っぽい。嘘だもの。」(「嘘っぽい (または、さよならエルウッド) | ぐったりスイッチ」


私も相手が本当のことを言っていると信じていない。信じたい気持ちはあるのだが、如何しても信じられないのだ。その理由は己が一番よくわかっている。そう。己のせいで信じられないのだ。だが、私は本当のことが絶滅したとは思っていない。私に関わりのない人々の言っていることは本当のことなのだ。そして、私に関わりのある人々の言葉だけが本当のことじゃないのだ。それは何故か。それは私と関わっているからなのだと思うよ。尤も、相手は私に関わっているとは思っていないだろうがな。それは一方的に私が相手のことを知っているだけに過ぎず、それによって私はその人を信じないというだけなのだ。

だから、自分を信じて貰いたいと思う人間は私に気づかれない方がいいのかもしれない。それとも、私に何が何でも信じさせてみようと思うか? その為に食らいついてくるか? そこまでの執着を私に寄せる人が果たしているだろうか。恐らくいない。いたらとっくに私は誰かを信じているだろうしな。

誰か私を信じさせてくれ。信じるしかないという気持ちにさせてくれ。私はそれを望んでいるよ。