抗いようの無い現実


「太陽|とりもなおさず」を読んで。


私の太陽が共に笑ってくれなくなってからどのくらい経ったのだろうか。過ぎる日々、寝ても覚めても、太陽の事ばかり考えていた。私の傍に何時も寄り添ってくれていた。何時までも居てくれると思っていた。


太陽が隠れてしまってからの私の喪失感は言い表せないくらいの喪失感。


もう二度と触れ合う事の無い太陽に今でも想いを寄せる愚かな私。


だが、私の知らない太陽は、今日も何処かで笑っているのだ。私を私と認識せずに、私にも微笑みかけてくれている。しかし、二人で笑い合う日はもう二度と訪れない。それは予感ではなく現実。



私の想いは太陽に届かない。どんなに手を伸ばしても。どんなに叫んでも。どんなにその存在を愛しても。それが私の現実。抗いようの無い現実なのだ。